あの戦争は歴史になったのだろうか
今日は真珠湾攻撃があった日です。
第2次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争を教えるときにいつも思うのは、
「あの戦争は歴史になっているのだろうか。」
ということ。
いまだに続く、韓国、中国の反日教育の根幹はあの戦争。
今の世界の枠組みは、戦勝国と戦敗国の図式から逃れられていない。
戦争体験者がまだ生きている。
それぞれの事実に対して見解が分かれている。
日本の植民地支配は、被支配者の民族としての誇りを傷つけた。
真珠湾は日本の奇襲だ。
日本は自国の利益を追求して戦争を始めた。
南京で大量の人々を虐殺した。
日本についてネガティブな見方が教科書の記述。
しかし、それについて異論が出されている。
日本は植民地にしたところでインフラ整備を行い、生活が豊かになった。
ハルノートで追いつめられた日本が東南アジアに向かったのはアメリカに仕組まれたことだ。
日本が欧米から救い出して、戦後に独立できた国がある。
南京には虐殺されたとされている数以下の人口しかなかった。
いろいろです。
何が事実なのかすらわからない。
見解の相違の範疇を超えているように思えます。
私たちは学校で、日本が侵略した。やるべき戦争ではなかった。
と教えられてきました。
ですが、大きくなっていろいろな本やテレビの番組で、あの戦争のことの情報に触れるとなんだかわからなくなってしまいました。
何が真実で何が嘘なのか。
社会科を専門とする教師として、教科書の記述がすべてではないことを教える必要があるのではないか、と今思っています。
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コメント
中国側の資料には,ねつ造写真もたくさんあります。それもまた,事実。かつて日本は虐殺を行った。しかし,現在も虐殺を行い言論統制している国が身近にある。これも事実。
複雑ですね。水戸黄門のように勧善懲悪じゃ進まないのが,世界の現実。
投稿: かつのり | 2010年12月11日 (土) 21時27分
かつのりさん、連続でありがとうございます。
今の世の中だと情報量がものすごく多いので何が正しくて何が間違いかなんて、ひょっとして誰にもわからないのかもしれません。
おそらく2次大戦についても同じでしょう。戦後世界の枠組みを作った戦争だけに、扱いはデリケートにならざるを得ません。
切り口だけ教えて、後は子供自身の判断に任せるしかないのかなあ。わからん。
投稿: JJ | 2010年12月12日 (日) 12時59分
興味ある話題なのでまたコメントさせてください。
『国交って,「謝って仲直りしましょう」だけでは通じない,「言った方が勝ち」みたいな現実があります。あなたたちは中学・高校と歴史を勉強していくのですから,それを通して日本国民としてどうあるべきか,考えてください。』と言いました。
5年生の社会も教えています。今は「情報」です。「かたよりのない,正確な情報を伝える努力をしています」という教科書の記述を見て,「かたよっているし,不正確だし,商業主義に陥っているではないか!」と腹が立ちました。(蛇足でした。)
投稿: かつのり | 2010年12月12日 (日) 15時12分
かつのりさん、再びどうも。確かに教科書記述と現実が離れてしまっていることもありますね。情報の単元に関しては、自分自身もマスコミ嫌いのでどうやったらいいかいつも悩みます。やはり、バランスが重要ですね。
投稿: JJ | 2010年12月13日 (月) 22時00分