世界一美しいぼくの村
金曜日に、全校研究の事前検がありました。毎年恒例の、宮城教育大学の相澤秀夫先生をお招きしての研修会です。うちの学校では、事前検は模擬授業形式で行うのが通例となっています。今回は、宮教大の大学院生5名のみなさんも参加されました。
4年生の国語の授業でした。「世界一美しいぼくの村」という教材です。アフガニスタンのとある村に住むヤモという少年のお話です。村の様子、家族を思う気持ち、美しい自然が描かれています。(絵本も出ています。)
最後の一文が問題です。
「その年の冬、村は戦争ではかいされ、今はもうありません。」
さて、ここの一文から授業をどう組み立てるのか。そこが今回の中心になりました。
いろいろな発問が出されました。
「戦争によってはかいされたものはなんですか。」
「はかいされなかったものはなんですか。」
「ヤモたちはこの後、どうなったと思いますか。」
この発問の①内容、②構成を検討するのです。
私は、この衝撃的な内容を、子供たちが前向きに受け止められるようにする必要があると考えました。出した意見は
「戦争ではかいされたものは何ですか。」という発問から、物質的なものの中から、「生活」「希望」などの精神的なものに着目させたうえで、「本当になくなってしまったのだろうか。」とゆさぶってから、「戦争がはかいできなかったものは何ですか。」という発問をしたいと考えました。
戦争が破壊できなかったもの、それは「家族を愛する気持ち」「村を愛する気持ち」「村の人々への思いやり」「はかいされても強く生きていこうとする願い」なのかなあと思いました。
短い時間での検討会でしたが、いろいろなことを考えさせられる教材でした。
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