素材を活かす
上條先生に仮説実験授業の本を紹介されて、人間ドックの合間にずっと読んでいました。「楽しい授業」とは何なのか、少し見えてきました。
私が出した結論は、「楽しい」という状態は、単に先生の話術が面白いというだけでは成立せず、素材そのものの面白さがないと「楽しい」授業にはならない、ということです。
子供の興味をひくような素材があって初めて「楽しい」授業が成立するのだと思います。
しかし、素材だけではだめです。
その素材をいかに興味をもってもらえるように構成するか、そしていかに演出するか、そこがポイントです。
仮説実験授業では、「授業書」というものを使います。素材を生かして構成された授業計画書です。おもに問題を出して、子供の考えを聞き(または選択肢を選ばせて)そして、その答えを実験、または資料で確かめる、(または途中に討論も入る。)という流れです。(と、私はとらえましたが仮説のサークルの方、どうですか?)
で、ふと思ったのは「有田社会科」も似たような要素があります。まず、素材としての「ネタ」がある。それを子供たちとともに追究していく。追究した結果、新しい知識・考え方を得る。
ね、似てません?
私は「素材+構成+演出」で楽しい授業が作れると思います。「演出」は、見せ方・話し方・お笑い的要素、ですね。
5年生の社会で沖縄のことを学習したとき、「シーサーって何の動物なのかなあ?」という子供のつぶやきから追究したことがあります。調べたところ、「もともとはオリエントから獅子が伝わった時に、沖縄ではシーサーという形になった。」でも、実は日本中に、いや世界中にシーサーはあるのです!
日本のあちこちでは「狛犬」という形になりました。その辺の神社にもありますね。この授業をした時には、大した構成でもなかったのに子供たちはとても興味を持ちました。シーサーも狛犬も「あ・うん」で組になっているのですが、これは力士像にもある、ということを話したら、地域にある神社に見に行った子供もいました。えらいえらい。
やはり、授業は素材ですね。おもしろい。実に興味深い…。
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