ボランティアは人のためならず
はじめにことわっておきますが,これはあくまでも私個人の考えです。
家庭科の調理実習での出来事。さあ,調理実習だというときに,なべやざるやらを出してみたら,汚れが完全に落ちきっていないものが数多くありました。前に使ったクラスが十分に洗ってなかったのでしょう。まあ,子供のすることですからありがちなことではあります。子供たちには,十分洗ってから使うように指示しました。
片付けの時。私は必ず洗った状況を見せてからしまうようにさせています。全部チェックします。そうすると明らかに今回の使用によるものではない汚れがあるのです。で,それも洗うようにさせています。子供たちには「誰かがやらなければならないのですから,悪いけれど君たちが汚れを落として次の人が気持ちよく使えるようにしてください。」と言います。一瞬いやな顔をする子供もいますが,それでも快く引き受けてくれる子供が多く,うれしくなります。
公共のマナーの一つですね。「みんなで使うものは,次の人が気持ちよく使えるようにしておくこと。」誰もやらなかったことを自分がすることで,誰かが感謝してくれている。これは,ボランティアの精神に近いと思います。そして,それは,決して人のためだけではないと思うのです。
「人のために役に立った。」と思うことで,達成感が生まれます。そのときに,役に立った自分をほめたい,自分の行動に意味があったという気持ちがすると思います。それは,「自己肯定感」につながります。
ですから,ボランティアは一見人のためにするように見えて,実は自分を肯定することになっているのです。自分を肯定する,自分を好きになる,そういう気持ちが生まれます。自分を大切に思う感情です。私は「ボランティアは人のためならず。自分のためである。」と思っています。
今回の出来事で,改めてそのことを感じました。調理実習の最後に,子供たちの片付けた後の整理をしていたところ,5,6名の子供たちが「先生,手伝うことはありませんか。」といってくれました。素直にうれしいと感じました。
この子供たちとも,あと1ヶ月少々のつきあいです。残された月日で,自分が何を伝えていけるのか,よく考え実行していきます。
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コメント
次の人が使いやすいようにする、というのは大事ですよね。
それに気づくかどうかは親の躾ですね…。
自宅で
「トイレットペーパーなくなったら、付け替えておけ~」と
いつもうるさく言っているのですが、
付け替えるのはいつも私です。
投稿: だいず | 2007年2月 9日 (金) 08時58分
だいずさん,どうも。おひさしぶりです。私も親ですが,子供のしつけは難しいですね。学校でも親のようにしています。ははは。
投稿: JJ | 2007年2月 9日 (金) 23時27分