今頃になってしまった。
有田先生がご逝去されて2週間が過ぎた。自分が教師として最も影響を受けた先生だけに,訃報を聞いてから今日まで,悲しみなのか,喪失感なのか,怒りなのか,よくわからない感情と付き合い,さっぱり整理されずにいた。ブログかFacebookに書こうと思ってもなかなか気が進まなかった。
今日,ちょっと書く気になったのは,その気持ちが少しだけわかったから。それは「不安」だ。これまで,何かにつけて有田先生の文章を読み,お年を召されていながら新たな追究をされているお姿を見て,いつも自分が駆り立てられる思いがあった。手紙を出すと,丁寧に返信してくれた。私のようなものが言うのは,はなはだ僭越なのだろうけど,先生は私の道標だった。憧れの人物であった。それがなくなってしまう「不安」。
「先生の実践はイマジネーションがいいですね。」「こんなに丁寧に連絡をくれた人はいませんでしたよ。」「3人組(佐藤正寿氏,阿部隆幸氏,私)は,いいですね。3人で力を合わせて社会科を盛り上げていってください。」
私のようなものにも過分な言葉を,満面の笑顔でお話ししてくださった。
2012年の2月には東北青年塾で有田先生をお招きして,ライフヒストリーインタビューをすることができた。至福の時間だった。29歳で有田実践を知ってから,ずっと追いかけてきた憧れの人とツーショットでじっくりお話ができたことは,私だけの特権だった。
「不安」を解消するために今の自分ができることは,有田実践をなぞり,進化させ,発展させていくことだ。幸いにして仲間もたくさんいる。
新しい実践ができたら墓前に供えよう。
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